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何のために勉強する?勉強する意味を考える。

  • ota647
  • 6月21日
  • 読了時間: 8分

更新日:9月28日

「どうして勉強しなきゃいけないの?」

「勉強して何の意味があるの?」


多くの子どもたちが一度は抱く疑問ではないでしょうか。


先生や保護者の方にとっても、この問いにどう答えるかは非常に重要ですよね。


本記事では、美馬うだつ塾が考える「勉強する意味」や「勉強を通して身につけてほしい力」について紹介していきます。


勉強する意味を見失いやすい理由

勉強する意味を見失いやすい理由

学習そのものを楽しんでいたり、自分の目標が明確でそのために勉強したりしていれば、「勉強する意味は何?」といった疑問はそもそも浮かばないでしょう。


(とはいえ、かく言う私も中高生の時は「これを勉強して、何のためになるんだろう」と感じた記憶があります)


では、なぜ勉強する意味を見失いやすいのかというところですが、以下の2つが理由ではないかと考えています。


テストや受験が目的になってしまうから


勉強する意味を見失いやすい理由の一つとして考えられるのが、テストや受験が目的になってしまうからです。


小学校低学年の時は勉強を楽しめていた子も、小学校高学年、中学生、高校生へと進級・進学していく中で、勉強する意味を見失ってしまうケースは少なくありません。


中学・高校になると、宿題はもちろんテストの回数も増え、点数が一覧にして提示され、順位まで発表されます。


こうしたテストの点数や順位を過度に意識してしまうと、勉強が「点数を取るための作業」になってしまい、本来の学びの楽しさを見失いがちになるでしょう。


勉強は目に見える成果がすぐに出ないから


もう一つの理由は、勉強は目に見える成果がすぐに出ないからです。


勉強の本質はできなかったことをできるようにすることだと捉えていますが、実際できなかったことができるようになるためにはそれ相応の演習量が必要です。


実際に、点数として成果がでるまでに平均して3ヶ月程度かかると言われています。


特に最近ではゲームやスマホが小中学生にとってもより身近になりました。


こうしたツールによってすぐに快楽を得られる環境にいると、成果が得られるまでに時間がかかる勉強は避けがちになります。


その結果、「ゲームの方が楽しいのに、どうしてわざわざ楽しくない勉強をする必要があるのか」という疑問が強くなるでしょう。


学年が上がるごとに各教科の内容は難しくなっていきますが、特に基礎学力が身に付いていないと、理解が追いつかなかったり授業についていけなくなったりします。


その結果、成果が出るまでの時間はさらに長くなり、ますます勉強よりも目先の快楽を選んでしまう機会が増える、という流れができてしまいます。


勉強する意味は「〇〇力を養うこと」?

勉強する意味とは何か?

では実際のところ、私たちが勉強をする意味は何なのでしょうか。


(人それぞれいろんな答えがあると思いますが、)あえて答えを1つに絞るとすれば、勉強する意味は「課題解決力を養うこと」だと考えます。


勉強を通して得た知識は将来の選択肢を広げたり、視野を広げたりする「人生の武器」になりますが、一方で「小中高で学んだ知識を社会に出てから使わない」という人がいるのも事実です。


さらにAIが台頭してきた昨今、知識量だけで食っていくのは難しくなり、プラスαの力を高めていく必要があります。


そのプラスαの力が「課題解決力」ではないかというのが当塾の考えです。


勉強を通して「課題解決力」はどう高められる?

勉強を通して身につけたい5つの力

あえて1つに絞れば「課題解決力」ですが、細かく因数分解していくとさまざまな力が関係しています。


  • 考える力(答えのない問いに向き合う力)

  • 調べる力(自分で情報を探し、取捨選択する力)

  • 表現する力(もしくはコミュニケーション力)

  • 継続する力(努力を続けること、自己理解)

  • 人の話を聞く力(自分の意見を持ちつつ、他人の意見を受け入れる)


プログラミングによる論理的思考力や英語が話せることなども、課題解決力を高めるためには有効な手段でしょう。


では、勉強を通して課題解決力はどのようにして高められるのでしょうか。


勉強を通して課題解決力を高める方法

大まかな流れとしては、以下のようになります。


  1. 目標を見つける

  2. 現状を把握する

  3. 目標と現状のギャップ(=自分にとっての課題)を確認する

  4. ギャップを埋めるための方法を考える(思いつく限り)

  5. いくつか選んで試行してみる

  6. 結果を振り返る

  7. 良い結果が得られればさらに効率的な方法を考える。予想していた結果が得られなければ量を調整する、あるいは他の方法を試す。


社会人になるとPDCAサイクルとも呼ばれます。


つまり、上記の流れは社会に出てから仕事はもちろん、資格の勉強などにも使えるため、学生時代に身につけておくことで一生ものの財産になります。


実際は課題をわかっていないことが多い

勉強が未来につながる具体例

意外とポイントだと感じるのが、「目標を見つけること」です。


課題解決力は自分にとっての課題を認識して初めて、解決に向けた試行錯誤が始まります。


しかし、目標がなければそもそも自分にとっての課題は存在せず、「何のために、何をするのか」が具体的になりません。


実際、中学生などに「次のテストの目標は?」聞いてみると、特に決まっていなかったり「…〇〇点ぐらいかな」などの曖昧な答えが返ってきたりすることも多いです。


自分にとっての目標や課題がなければ、それを解決するために勉強の進め方や方法を「試す」「工夫する」という意識も生まれません。


その結果、テストはただ知識を詰め込んで点数を取るための苦行になってしまいます。


最終的には、


  1. 内容を完全に理解せずに短期間で詰め込んだ知識は記憶に定着せず、

  2. 覚えている知識も社会に出てからはそれほど使わず、

  3. 知識以外の力も高まらないため仕事にも活かせない


という可能性が高まります。


課題を解決するために試す、工夫することは将来も役にたつ


一方で、課題を解決することは簡単なことではありません。


仮に今、数学のテストで60点取れている生徒がいて、80点を取りたいという目標があった時、その子にとっての課題は「点数を20点アップすること」になります。


そして、20点アップさせるために、今まではテスト範囲のワークを1周だけしていたのをもう1周追加して、テストまでに2周終わらせるという方法を試してみたとしましょう。


その結果、次のテストで80点を超えることもあれば、超えないこともあるでしょう。


自分にとっての課題がない子の場合は、ここで点数を確認して一喜一憂して終わりです。


が、自分にとっての課題が明確になっている子はここから試行錯誤が始まります。


  • 80点を超えた生徒 →「どうすれば今回よりも短い勉強時間で80点を超えられるだろうか」 →「90点を取るためにはどうすれば良いだろうか」


  • 80点を超えられなかった生徒 →「じゃあ、どうすれば80点を超えられるだろうか」


課題を解決するためには、例えば


  • 自分で勉強法を調べたり

  • 点数が取れている友達にどんな勉強をしているのか聞いてみたり

  • ノートの取り方・問題の解き方を工夫してみたり


など、いろいろな方法が考えられます。


また、このように課題を解決するためにとった行動により、先述した「考える力」「調べる力」「表現する力」「継続する力」「人の話を聞く力」なども高まります。


自分なりに考えた方法を試しながら課題を解決した経験は仕事でも活かせる機会が多いです。


例えば勉強法などは資格の勉強にもそのまま活用できますし、実務においても「今まで2時間かかっていた仕事を1時間で終わらせるためには」などのように、考え方や解決するための過程自体を活かすことができます。


勉強=自分を知る手段でもある

勉強=自分を知る手段でもある

勉強は自分を知るための手段としても役に立ちます。


いろいろな教科に触れることで自分の向き不向きが見えてきたり、興味のある分野や「好き」のきっかけを見つけられたりすることもあるでしょう。


また、ポジティブな側面だけでなく、ネガティブな側面を認識し改善することにも繋がります。


「毎日、1時間勉強しよう!」という目標を立てたけど、うまく継続できなかった場合、「まずは机の前に座って問題集を開くことから始めて、徐々に時間を増やしていこう」といった工夫をしたり、


「自分が怠けやすい時はどんな時なんだろう」と考えて「晩御飯を食べた後はダラけてしまう」というのがわかった時、あらかじめくつろぐ時間を確保しておいて、その後もしくは次の日の朝に勉強時間を設ける、などの工夫が考えられます。


学生時代の勉強習慣は仕事を始めた時にも影響することが多いため、勉強を通して自己分析し、自己理解を深めることでより充実した社会人生活を送れる可能性が高まると考えています。


【まとめ】勉強は人生を豊かにする“準備”


勉強とは、単に知識を詰め込むことではなく、「よりよく生きる力」を育てる活動です。


将来の夢のため、困ったときに自分で解決するため、社会の中で自分らしく生きるための準備が勉強です。


「なんのために勉強するのか?」という問いに対し、子どもたち自身が前向きな答えを見つけられるよう、塾としてもサポートしていければと考えています。

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